一戸建てが立ち並ぶ住宅地区の建物。「高さ規制」はいかにあるべきか
桃野は現在「世田谷区都市計画審議会」の委員を務めています。
任期は平成29年の5月31日まで。
※世田谷区都市計画審議会についてはこちらブログを
先日(10/19)開催された都市計画審議会では諮問事項4件の賛否が諮られたのですが、その中でも特に活発な議論が交わされたのが「都営下馬アパート周辺地区の地区計画」について。
もちろん桃野も議論に参加していたのですが、焦点の一つになったのが、この地区の建物に関する高さ規制についてです。
以下地図をご覧下さい。
区の原案では、この地区全体の高さ規制を25mとした上で、北側を「文教住宅地区」、南側を「住宅地区」に分け、「文教住宅地区」については壁面後退による緩和措置を35mまで認める(※)ようにするというもの。
しかしこれまで、住宅地区及びその周辺では、この地区「文教住宅地区+住宅地区」にかけられた25mという高さ規制をもっと強めて欲しいとの声(15m,12mなどもっと厳しい規制を入れて欲しいなどの声)が多く出ていて、区に対して要望書や意見書も提出されてきました。
桃野も実際、これまでに当地に脚を運びましたが「住宅地区」は一戸建て中心の、いわば閑静な住宅街。
地域の皆様の声も、妥当性があるように感じています。
今回の都計画審議会で、この地区計画(高さ25m案)に対する賛否が諮られ桃野は「反対」としました。
しかし多数決の結果は、賛成多数で可決。
賛成した委員の意見は概ね「現在の高さ規制は45m、それを25mまで下げるのだから、先ずはこれを了とするべき」というものだったやに思います。
しかし、それはどうなのでしょう。
地区計画は住民自治の観点からも、その地区の住民の意思が強く反映されるべきものです。
今回は余りに区の考えが強く出てはいないでしょうか。
又、これまでの住民の皆さんの活動を見ていると、今回の区の原案に対して、住民の理解が得られているという状況ではありません。
今回区の原案が通る形となりましたが、今後ともこの地域の皆さんの声に耳を傾け、区と住民の皆さんの話し合いが継続して行なわれるよう後押しをしていきたいと思います。
※
道路や隣地の境界線から建物の壁が5m以上離れていれば高さ規制が緩和される。建物による圧迫感の解消などを考えての措置。
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