区長は自身の思い入れにこだわらず、子どもの安全最優先で考えるべき。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
世田谷区がポートランド市(米国、オレゴン州)との国際交流事業を進めていることをご存知でしょうか。
以下、ポートランドとの国際交流事業について取り上げた質疑の様子です。動画でご覧ください。
世田谷区は来年度(令和8年度)、世田谷区立中学校の生徒20名程度をポートランドに派遣する予定です。区は、これを毎年実施する、参加人数は増員に向けて受け入れ相手方と調整する、との方針を示しています。
ポートランドとの交流は保坂区長の発案から。区長自身が語っていますが、区長選挙に初当選した直後から、周囲の人々に「ポートランドは素晴らしい。是非、区長も行くべきだ」との趣旨で話をされ、その後実際にポートランドへ。感銘を受けて帰ってきたところからポートランドへの思い入れが強く、その後国際交流事業をスタートさせたという流れがあります。
実際に区長は以下の本も出版しています。
ポートランドの街を象徴する言葉に「keep Portland weird」があります。
「ポートランドは”weird”であり続けようぜ!」の意味ですが、weirdは、良い意味でも悪い意味でも使われる言葉。「あいつは変なやつだ」というマイナスのニュアンスで使われることもあれば「あいつは個性的で面白いやつだ」のようなニュアンスで使われることもあります。
ポートランドの場合、そこに住む人々がスローガンにし、街に掲げているのですから、後者の意味なのでしょう。
weirdであり続けようとする街、ポートランド。
評価は人それぞれだと思いますが、少なくとも保坂区長は高く評価しているようです。今月(2025年10月)には、中学生の交流事業開始に先立って保坂区長がポートランドを訪問するそう。
桃野は、世田谷区の子ども達がアメリカに行って国際交流をしてくるというのは良い事業だと思います。一方で、心配なのはポートランドの状況。
報道を見ると、ポートランドでは移民取り締まりに対する抗議デモが過熱化し、それへの対応が必要だと判断したトランプ大統領が州兵を派遣するというのです。
その後「ポートランドの連邦地裁は、州兵をポートランドに派遣するのを差し止める命令を出した」との報道もあり、実際に州兵派遣も行われていないようですが、一方で「トランプ大統領は反乱法を根拠に命令を無効化し州兵を派遣することも検討している」旨の報道もあります(2025.10.07.時事通信)。
海外交流で米国へ行く。これは子ども達にとっては大変嬉しい、貴重な機会でしょう。区長の思い入れに拘らず安全に子ども達が過ごせる街で国際交流をすればいいと思うのは私だけでしょうか。
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