適切な救命措置は行われたのか
昨日に続き、世田谷区議会本会議の2日目、私の一般質問よりご報告です。
大きく3つのテーマを質問しましたが、今日は2つ目のテーマをご報告。
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今月の初頭、世田谷区の某区民センターで、広間で囲碁を楽しんでいた男性が倒れ、お亡くなりになるという出来事がありました。
男性が倒れた際、囲碁仲間が区民センターの受付職員に連絡、その後、職員が119番。
通報を受け救急車が到着しましたが、男性は搬送先の病院でお亡くなりになられました。
私は、本件について、区としての検証が不十分だと考え、区の関係所管に聞き取り調査などをおこなっていました。
その結果、湧きあがったのは、区民センターの初期対応において、男性に対する救命措置が適切に為されなかったのではないかという疑問です。
119番通報してから、救急車が到着するまでの6分間。
この6分間について質問をいたしました。
医師や看護師などの医療従事者でなくとも、人が倒れた場面に遭遇したとき、適切に対応ができるよう備える手段として、消防署などが行う「救命講習」を受講するという方法があります。
講習では、意識の有無の確認、呼吸の確認などの手順の他、胸骨圧迫、人工呼吸、AEDの使用など、心肺蘇生についても学ぶことが出来ます。
このような対応を適切に行うことで救命率は向上します。
もちろん「必ず助かる」というものではありませんが、AEDの使用などで救える命はあるのです。
この区民センターの管理運営は世田谷サービス公社に競争性の無い随意契約で委託されていました。
何度もブログ等でお知らせしてきましたが、この世田谷サービス公社は前の副区長が社長を務める、世田谷区の天下りの会社です。
世田谷サービス公社では全職員が救命講習を受講済みだそうです。
しかし、本件では、この6分間の間、救命講習に沿った対応は為されず、AEDも使用されませんでした。
しかも、本件に対応した職員は、この男性が倒れた日から、さかのぼる事9日前に救命講習を受けていたのです。
私は、わずか9日前に救命講習を受けていた職員が、適切に対応できなかった事実を重く受け止め、危機管理に新たな対策で取り組むべき、といくつかの提案をしました。
しかし、区の答弁は、あくまで「対応は適切だった」というもの。
「為されるべきことが為されなかった」「対応できなかった」と反省することから始めないと、又同じような事が起きてしまう、とも訴えましたが、区の答弁は変わりませんでした。
世田谷サービス公社ありきの随意契約をあらため、安全管理に十分に対応できる事業者を広く募ったうえで委託先を選定するなどの、新たな施策について区側に訴えていきます。
質疑の様子はインターネット(動画)でご覧下さい。
動画はこちら。
11月28日(水)の「収録内容を表示」をクリックしてください。
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http://www.discussvision.net/setagayaku/index.html
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