「世田谷区議会議員による職員に対するハラスメントに関する条例」の改正を求める陳情。議員間や、有権者等から議員へのハラスメントに関する提言です。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日は、今年最後の(多分)、区議会本会議でした。
今回審査された議案は二つ。
・議案第130号、令和5年度世田谷区一般会計補正予算(第4次)
・議案第131号、世田谷区手数料条例の一部を改正する条例
以下、関連ブログです。
令和5年度世田谷区価格高騰重点支援給付金(追加給付分/7万円) 。明日の本会議で予算案が可決された場合、2月下旬以降、対象世帯に順次支給を開始。
「世田谷区手数料条例の一部を改正する条例」は戸籍法の改正に伴い、全国の市区町村の戸籍証明書及び除籍証明書の交付等に係る手数料を規定する必要があり提出されたもの。
「令和5年度世田谷区一般会計補正予算(第4次)」は、住民税非課税世帯への給付金の支給に係る予算の約70億円と、せたがやpayによる臨時消費喚起策の実施に係る予算の約7億円、合わせて約77億円の補正予算です。
2つの議案は全会一致で可決。
補正予算の可決に伴い、対象世帯に対して7万円の給付金が支給されます。区が示すスケジュールでは「2月下旬以降、対象世帯に順次支給」となっています。
そして、本日は議会運営委員会で陳情・請願審査も行われました。
【「世田谷区議会議員による職員に対するハラスメントに関する条例」の改正を求める陳情】です。
世田谷区議会では、議員から職員へのハラスメントを戒める条例を策定しています。以下関連ブログ。
議員のハラスメントについて。NHK「首都圏ネットワーク」にて、桃野のインタビュー部分含めて放送がありました。ご意見、ご感想ありがとうございます。
今回の陳情は、この条例に「議員から議員へのハラスメント」「有権者等からの議員・議員になろうとする者へのハラスメント」についても言及すべきとの趣旨で区民の方から提出されました。
このように、区民の皆さんから、”議会で自由闊達な議論がなされるため”や、”議員の人権を守るため”の提言、がなされるのは本当にありがたいことです。
近年「票ハラ」という言葉が巷間語られるようにもなりました。有権者から議員、候補者に心無い言葉が投げつけられることもあります。こうしたことにも問題意識を感じていただいたのでしょう。議員のことを慮って頂き、心よりありがたいと思います。
以下、請願文書表。請願者の個人情報はマスキングしました。
陳情、請願に対して、議員が示す態度は大きく以下の3つの選択になります。
採択(もしくは趣旨採択)・・・陳情、請願の内容に賛同する
不採択・・・陳情、請願の内容に賛同できない
継続・・・現時点で答えを出せないので継続審査としたい
我々の会派は、今回の陳情に対して、条例に書き込むという手段を講じる前に先ず議員間の問題については議会運営委員会理事会、各派幹事長会、議会運営委員会等で話し合うべきことと考えました。場合によっては議員に対する懲罰という手段もあります。
そして、有権者から議員へのハラスメントについては、議員が有権者に対して「我々にハラスメントをするな」と条例で規定するよりも先ず、議員がハラスメントを受けたらその場で抗議をするなど毅然とした対応で臨む、セクハラなど含めて犯罪レベルに至るケースについては警察へ通報するなどすべきと考えています。
よって桃野は、今回の陳情に対しては不採択との意見を述べました。
議会運営委員会を構成する他会派の議員、自民党、公明党、立憲+れいわ、共産党、全ての議員が「継続」の意見。結果は継続審査となりました。
継続審査と言っても、実際には「お蔵入り」。
私が議員になってから、世田谷区議会では継続審査となったものが、真の意味で継続審査されたことは一度もありません。そうしたことも鑑み、桃野は採択(もしくは趣旨採択)、不採択と明確に答えを出すのが陳情、請願を議会に提出される方々への誠意ある態度だと考え、そのようにしています。
今回の陳情に対しては継続審査(≒お蔵入り)となってしまいましたが、本日の議論により今後、既に条例に明記されているハラスメント防止のための研修が継続的に行われることになりそうです。その点も踏まえて、今回の請願には大きな意味があったと考えています。
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