転ばぬ先の杖
子供のころ遊びまわった道。傍に小さなお寺がありました。
その門前には、日替わりでお説教が掲げられていて、子供心にもすっと入ってくる言葉が印象的でした。
その言葉は、断片的ながら今でも心に残っています。
ある日のお説教。
「子供怒るな来た道じゃ。年寄り嫌うな行く道じゃ。」
(そうそう、怒んないでよ、あんまり)と思いながら自転車で通り過ぎたことを思い出します。
子供もお年寄りも地域の宝。
子供の夢、お年寄りの知恵。大切にしたい。
お年寄りには後人に知恵を伝え、歴史を語り、社会の成長をサポートするという重要な役割があります。
その役割を果たしていただくためにも、地域の人たちと交流し、誰のお世話になることなく元気で自立した生活を過ごしていただきたい。そう思います。
加齢とともに抱える身体の不調は致し方ありません。老化と向き合いながら、大きな病や不調を抱えないようにすることこそ大事なことではないでしょうか。
人間総合科学大学の教授、熊谷修先生がヘルスケアレストラン誌(日本医療企画)で興味深い提言をされていました。
先生によると、老化を遅らせるために欠かせないのは「歩く力」。
そして先生が特に重視されているのは「歩く力」の中でも「予備力」と呼ばれるものです。
予備力とは、最速で歩く早さと普通に歩く速さの速度の差。
予備力がなくなると、信号が点滅しても横断歩道を渡り切れなかったり、とっさの危険に素早く対応できなかったりということが起きます。
つまり、危険が迫っていても、急ぎ足になれないということですね。
先生は研究の結果、予備力の為に必要なことは血清アルブミン値を4.3g/dl以上に維持することだと説いています。
では血清アルブミン値をあげるためにどうすれば良いのか。
要は、たんぱく質をしっかりとりましょうということですね。
記事中、以下のような食生活を鍵とされています。
食事を抜かない。
魚と肉の摂取比率を1:1にすること。
肉は様々な種類を摂取し、偏らないようにする。
油脂類を意識して摂取すること。
牛乳は毎日200ml以上飲むようにする。
年をとるとともに、つい、あっさりとしたものを好みがちです。
でもお年寄りこそ、お肉や魚をモリモリ食べる。そして、たくさん歩く。
これが元気の秘訣といえそうです。
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