2015年を振り返って。世田谷区議会の「ルール変更」も大きな出来事でした
2015年を振り返って、これも今年の印象深い出来事の一つ。
世田谷区議会において、今年大きなルール変更が行われました。
①「議会運営委員会への1人会派(会派を組まず、一人で議会活動を行なう議員)の参加」について
(これまで)
議決権は無いもののオブザーバーとして全員参加
↓
(ルール変更)
1人会派は3名につき1名がオブザーバーとして参加できる。
その1名が他の議員間を調整する役割を担う。
②「発言時間」について
(これまで)
議案に対して意見を述べる「討論(意見)」は、1人会派も含めて、各会派10分以内。
↓
(ルール変更)
1人会派は3分、2人会派は5分、3人会派は8分、交渉団体会派(4名以上の会派)は10分。
上記変更はいずれも1人会派の議会での権利を縮小するものといえます。
そもそも議会とは何でしょう。
議員とは何でしょうか。
議会においての大事な役割の一つ(主要な役割と言っていい)に「行政の仕事ぶり、税金の使いみち」をチェックするというものがあります。議員は選挙で選ばれた区民の代表であり、議会とは区民の代表たる50人の議員が、5000人の職員を要する巨大組織である行政(世田谷区)と対峙するための機関なのです。
議員の行政に対するチェック機能を高める為に、質問時間や意見を述べる時間をもっと伸ばそうというのならわかります。
逆に、議員が議員の質問時間や意見を述べる時間を短くしようなどというのは「自分たちの役割は何か」という、その根本を理解していないのではないかと思わざるを得ません。
そして、上記①②の決定プロセスが”区民に見えづらい形”で行なわれてしまったことも大変残念な事でした。
①②の話がネットなどを通じて拡散して行く中で、その様子を傍聴しようと多数の区民が「議員協議会」の傍聴を求めて議場を訪れましたが、自民15名、公明10名、希望2名(座長の小泉議員は裁決に加わらないので、阿久津皇議員、佐藤美樹議員の2名)が「傍聴不可」として、これを多数決で決定。
本件においては、議会の原則である「公開性」についても疑問符のつく結果を招きました。
少数意見を尊重した上での活発な議論、そして多数決。
そして、そのプロセスは原則的に全て公開。
議会において、これは当たり前の事と言っていいでしょう。
来年も引き続き、世田谷区議会の議会改革にも取り組んでいかねばなりません。
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