世田谷区デジコン事件。住民訴訟の判決がでました
世田谷区デジコン事件。
これまで一貫して議会で追及し、ブログでもご報告してきました。
「世田谷区デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業」
区が、世田谷区の二子玉川一帯をデジタル映像コンテンツ産業のメッカにしようとした事業でしたが、その過程で2,000万円というお金が、何の成果もないまま消えてしまった大事件です。
この事業の委託業者を、世田谷区が、区の要綱や規則に違背して非常に不可解な過程で選定。
そして、この事業者は、この事業を補助金確定から間もなく頓挫させ、成果はなし。
区が支払ったお金(原資はもちろん区民の税金)はほとんど戻って来ませんでした。
桃野がこの問題を議会で追及すると、区役所幹部は文書隠し、虚偽答弁で猛烈に抵抗。
結局、その「嘘」もばれて、区長、副区長、部長、課長といった区の幹部職員が相次いで懲戒処分等を受ける大事件に発展しました。
私は、この補助金を支払った当時の区の幹部が、消えてしまったお金を弁償するべきと、住民監査請求、住民訴訟(裁判)を行って来ました。これはひとえに、消えてしまった区民のお金を取り戻したいと言う思いからです。
平成24年の10月に訴えを起こし、1年以上にわたる裁判でしたが、先日判決が言い渡されました。
判決は「本件訴えを却下する」というもの。
残念ながらこの裁判、負けてしまいました。
【記事は12月27日にブログにアップしました】
裁判所は、世田谷区の財務会計の違法性についての判断を示す事無く「この訴えは適切な住民監査請求を受けていないから訴えは無効」と判断しました。
・住民訴訟の前には、必ず住民監査請求を経なければいけないと定められています。
・もちろん本件、訴訟の前に住民監査請求を経ていましたが、この住民監査請求自体を無効とされてしまいました。
・理由は住民監査請求が提起可能な期間(一年間)が過ぎているというものでした。
住民監査請求が提起可能な期間(一年間)をどの時点から起算するか。
私は、区に損害が発生した時点から起算するべきと主張しましたが、受け入れられませんでした。
住民監査請求の期間のみが問題となり、区の行為が違法だったかどうかを裁判所に判断してもらえなかったことは本当に残念です。
本件は、当初から区議会議員として、議会活動の中で追及をしてきました。
議員として、さんざん手を尽くした上で、それでも区の自浄作用が働かないとみて裁判に訴えたものです。
その間に、有効期間が過ぎてしまうと言う事であれば、これからは「議会で不正を追及する前に即裁判で訴えよ!」ということになってしまいます。
住民訴訟の仕組みそのものについても、改善が必要だと考えさせられました。
いずれにしても、区民のお金を取り戻せなかったことは非常に残念です。
今後の事は判決文を精読した上で、対応を考えたいと思います。
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