世田谷保健所長の答弁は事実と異なる。「誤解を招く答弁だった」で許されるものではない
先の一般質問で取り上げた内容をブログでご報告しております。
今日は、3つ目のテーマをアップ。
区の行政機関の一部である保健所は、世田谷区の公衆衛生の担い手であり、区民の安全な生活を守るために大きな役割を果たさすべき機関です。それゆえに、事業者に対して営業許可や、逆に営業停止を命じる権限を持っていたり、立ち入り検査や指導を行ったりと”権力行政”として強い力を持つ機関でもあります。
私は、その世田谷保健所に対して以前より、区内銭湯に対する保健所の水質検査のやり方に不備があるのではないかと問うてきました。
銭湯の水質検査については、条例で年一回のレジオネラ属菌の検査が義務づけられています。先の決算委員会で私は「他区の保健所は年に一回事業者に対して水質検査を行なっているが、世田谷保健所はおおむね2年に一回しか検査をしていない」ことを明らかにしました。
その際、保健所長は「現在公衆浴場の検査につきましては2年に一回実施しており、その際にレジオネラ菌の検査をしている」と答弁を行っています。
しかし保健所長のこの答弁は事実と異なります。
保健所は、普通公衆浴場、いわゆる銭湯についてはレジオネラ属菌の検査を行なっていません。昨年9月末から本年9月末までに保健所が水質検査を実施した50施設のうち銭湯は、ほぼ半数の24施設を占めていますが、この24施設について、安全上最も重視されるべきレジオネラ属菌の検査を行なっていないのです。
更に保健所長は「事業者に、年一回の検査をするよう助言・指導を行なっている」との答弁も行なっていますが、私が過去の書類も含め調査したところ、平成15年に東京都が作成した「公衆浴場・旅館業におけるレジオネラ症防止対策」という冊子とほぼ同じものを区がほんの一部に手を加えて焼き直した冊子を平成22年に一度作成しただけでした。
行政は良くも悪くも文書主義と言われます。その文書主義の世田谷保健所が、文書も作らず何を指導、助言と言っているのでしょうか。
過去一度きり、平成22年にパンフレットを作成したというだけで「年一回の検査をするよう助言・指導を行なっている」との保健所長の答弁もまた、事実と異なるもののように思います。
議会という公の場で、区民の安全・安心のため、議員が保健所の仕事ぶりをチェックしているのですから、いい加減な答弁をしてもらっては困ります。(桃野は徹底的に調査しますので言い逃れは許しません)
さて今般の保健所長からの答弁は「(レジオネラの検査をしているというのは)誤解を招く答弁だった。申し訳ない」。「(助言、指導については)口頭で行っている」とのものでした。
「誤解を招く」ではなくて「事実と異なる答弁でした」というのが正しいと思いますし、又口頭で行っていると言ってもその真偽は不明。実際には年一回の検査が行われているかどうかも確認していないわけですから、検査体制の不備は明らかです。
世田谷区役所の往生際の悪さはいつものことですが、誤りは認め、今後は区民の安全を守る立場で正しく業務を遂行してもらわなければ困ります。
■質疑の様子は世田谷区議会ホームページより動画をご覧頂けます。
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