風景づくりは、まちづくりの大切な要素。良い風景はそこで暮らす人々にとって大切な資産です。奥沢1〜3丁目が世田谷区内で初の「界わい形成地区」へ。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
風景づくりは、まちづくりの大切な要素。良い風景はそこで暮らす人々にとって大切な資産です。
例えば、桃野が末長く残したい世田谷区の風景といえば、国分寺崖線のみどり、野川や多摩川の水辺の風景、区内西部にかろうじて残る農の風景など。これらは無秩序な開発から守り次世代にバトンタッチしたい風景です。
さて、本日の都市計画審議会で「奥沢1〜3丁目等界わい形成地区の指定について」の報告がありました。
界わい形成地区の指定は、世田谷区風景づくり条例に基づくもので、地区の風景特性を活かしたまちづくりを進める仕組み。奥沢1〜3丁目については地元町会等、奥沢の地域の皆様と区が平成29年から5年をかけて、セミナー、ワークショップ、意見交換などを進め、取り組んできました。このまま順調に進めば、今回の奥沢1〜3丁目が世田谷区内で最初の「界わい形成地区」となります。
・「(仮)歴史と緑のエリア」
かつて「奥沢海軍村」と呼ばれ海軍士官が住んだ頃の面影が残る既存の近代建築や、シュロなどの当時の大きな樹木、つながる庭先のみどりが残る風景
・「(仮)斜めの道のエリア」
奥沢駅から奥沢子安公園方向に南東に伸びる道路の沿道。緩やかな高低差と沿道の豊かなみどり、建物が道路に対して斜めに配置されているなどの特徴的な風景。
この2つを重点エリアにし、その他部分「(仮)緑の街並みエリア」を含めた全体の風景づくりを進めていく取り組みです。
区は、建築物を建てる建築主や事業者に対し、緑化、形態、意匠、色彩、配置などにおいて、定められた風景づくりの基準に基づいた配慮を求め、まちづくりを誘導することになります。
一方で、これらのルールには強制力があるわけではありません。例えば法律に反してない限り、奇抜な建物やカラフルな看板を掲げた建物を作ることを妨げることはできません。
世田谷区は、「界わい形成地区」が実を伴ったものになるよう、そこに住む方々、そして新たに入ってくる方々と「奥沢らしい風景」の共通イメージを持ち、それを価値として共有できるよう取り組みを続けることが必要でしょう。
区内最初の「界わい形成地区」が成功例となり、次に続く地区が出てくるのか。鍵を握るのは「界わい形成地区の指定」以降の区の取り組みです。
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