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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2018-07-12

中小企業が持つ「気づかざる」強みを発掘。事業者と伴走しながらの支援。富士市のf-Bizモデルが面白い。

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世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
10日火曜日、11日水曜日の2日間、区民生活常任委員会のメンバーで富士市と京都市に伺っていました。
富士市は中小企業支援策、京都市は観光振興策について詳しくお話を聞かせて頂き、また取り組みの現場を拝見させて頂くことが目的。
今日のブログでは富士市の取り組み「f-Biz」についてご報告いたします。
f-Biz。
fは富士市の頭文字、bizはビジネスの略で、f-Biz(エフビズ)は「富士市ビジネス支援センター」の呼称です。
行政が行う産業振興施策というのは、ややもすると各種補助金の支給、資金援助の紹介などに偏りがちです。なかなか商業者の自立をサポートするようなメニューを準備できていないのが実情。
一方、富士市では、従来ありがちな資金援助の紹介などに止まらず、コンサルティングを中心に事業者に密着した伴走型の個別支援を行っているのが特徴です。
エフビズの対象は、個人事業主や、家族数人で経営している商店(例えば親子3人でパン屋さんをやってますなど)、これから企業をしようという個人ら。
多くの場合、民間のコンサルタント会社などとは縁のない方々(コンサルタント料を払うのは厳しい、コンサルティング会社側も顧客としづらい)に対してエフビズは無料で様々な相談に乗っています。
エフビズは行政からの委託を受けて(委託費を受け取って)活動していますから、事業者はお金を払わずに事業支援を受けることができます。大きなテーマとしては地域の産業活性化。
取り組み事例を幾つか教えていたいたのですが、どれも非常に興味深いものでした。
例えば「バイク好き専用のガレージ製造」
一人親方で大工さんをやっていたAさんは、近年仕事が減少し、廃業を考えていました。Aさんはバイクが好きで、次の仕事として「中古バイクの販売」がしたいとエフビズに相談。エフビズはAさんの強みを生かす方向でアイデアを検討。中古バイク販売の市場環境についても分析。相談を重ねて出した答えは「バイク好きの大工さんによるものづくり」でした。
現在は、バイク専用ガレージの作成など、バイク好きの知恵とアイデアが詰まったバイクにまつわる大工仕事に特化する形で、Aさんの商売は順調に進んでいるそうです。
エフビズによると。
相談件数は増加し続け、2009年度の1,758件から、2017年度は4,421件。
相談者の70%が「売り上げが上がった」と答えている。
相談者の自主廃業はこれまでゼロ。
話を伺っていると、要となるのは、やはり人材。コンサルタントは年収1200万円で公募し、民間企業で豊富な実績をあげている人材を獲得しているとのこと。
桃野はこれまでも議会で発言してきましたが、商業者の支援というのは、役所にやらせてもなかなかうまくいかない分野です。世田谷区も大いに民間の知恵を導入するべき。
現在、富士市のエフビズモデルは、その活動成果が高く評価され、全国に広がっています。
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