ことは災害対策。区民の命がかかっています。「広域避難場所」へと避難する橋が、普段はフェンス&ロープで封鎖中。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
世田谷区議会決算特別委員会、本日の質疑は「都市整備領域」から。
桃野は本決算委員会、10/6、10/10、10/12と出番が続きました。
さて、今日の質疑は、私の大好きな「野川」沿いを下流から上流に向かって。
テーマは大きく以下3つです。
・多摩川河川敷、二子橋一帯の災害対策について
・成城3、4丁目の「外環道トンネル工事」について
・上野田橋(喜多見8丁目、成城4丁目付近)周辺まで進んできた野川の河道掘削工事について
今日のブログは「多摩川河川敷、二子橋一帯の災害対策について」をご報告。
河川敷は、普段は自然に親しむ憩いの場であったり、時にスポーツを楽む場であったりという顔を持っていますが、役割はそれだけではありません。災害時には避難場所となる、大切な空間でもあります。
世田谷区内には、火災の延焼などで、自宅や一時(いっとき)集合所が危険な状態になった時に避難する場所、「広域避難所」が23箇所あり、「多摩川河川敷、二子橋一帯」もその「広域避難場所」の一つです。
(世田谷区西部に土地勘のある方なら「多摩堤通り沿いにある自動車教習所の西側を含む河川敷エリア」と言えば、イメージしていただけるでしょうか)
ここに避難するのは宇奈根、岡本、鎌田、喜多見、玉川などにお住いの方々ということになるんですが、周辺の方々がその広域避難場所に避難するには、野川を渡って、多摩川との間にある河川敷に出なければなりません。
まさにこの付近にかかる橋が、災害時には「生き残るための架け橋」になるということですね。
■その橋の現状はこのようになっています。
と言っても、このこの橋は災害時も渡ることができません。もう、完成してから5年以上も経ちますが、このようにフェンスとロープで封鎖されてしまっています。
■今、災害が起きたら周辺の住民は「広域避難場所」に避難できない!
周辺の方が、野川を超えて、広域避難所に避難しようとした時に、この橋を渡れないとなると、500mほど下流の兵庫島公園にかかる橋か400mほど上流の吉沢橋まで移動しなければなりません。
これは災害対策上、大きな問題!
なぜ封鎖されているのか調べたところ、この橋は、国が整備した橋で「これを解放した場合、日常的にはどこの誰が管理するのか」というところで国と区で答えが出ていないことから封鎖されていることがわかりました。
区か国か。どちらが日常的な管理をするか何てことは区民には関係ないのに・・・。しかし災害時に窮地に陥るのは地元の区民です。災害は、今やってくるかもしれない。災害対策上も日常から利用可能にしておく必要があるのではないか。
そんなテーマで質疑を行いました。
区の答弁を簡単にまとめると以下。
・区も、この橋を日常的に利用できるようにしなければならないという必要性は感じている。
・管理の役割については、国と区で調整している。
・国との話し合いに少し時間がかかっている。
しかし、区に現在存在する行政文書を見る限り、最初にこの橋の管理について区と国がやりとりを始めたのは平成16年10月。その後、平成23年1月、平成23年3月と合計3枚の文書を交わしていますが、その後の動きは未だ一切ありません。
災害対策において、それも橋の管理者を決めるというその一点のために、このスピード感はちょっと問題ではないでしょうか。今日は区に対し「危機感を持って迅速に対応するよう」要望をいたしました。
今日のところは、区が「早期実現に向けて取り組む」と約束をしてくれましたので、一刻も早い実現を期待します。今後の進捗状況もチェックしなければ。
ことは災害対策。区民の命がかかっています。
■質疑の様子は、世田谷区議会のサイトにて、動画でご覧いただけます。(冒頭から桃野質問部分です)
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