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2018-07-27

世田谷区初の「区立小学校でのスクールバス送迎」はこうなった。これならタクシー利用の方がまだマシじゃないか!

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世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
以前、ブログでもご紹介し、区民の皆さまを始め多くの方から反響をいただいていました「スクールバス問題」。
桃野は首をかしげてしまう。世田谷区立小で「初のスクールバス運行」その距離1km、経費は3,600万円/年間
北沢小学校が下北沢小学校へ統廃合されることに伴い、北沢小学校に通っていた子ども達の朝の通学路が「下北沢小学校方面」へと変わることになりました。(目的地が変わるのだから通学路が変わるのは当たり前です)
先のブログでも報告しましたが、統廃合直前、昨年の12月の時点で区は「子ども達の通学路が伸びたから」「井の頭通りの工事中は危険だから」などの理由で、通学路上にある、井の頭通りを中心とした「約1km」の区間にスクールバスを走らせる方針を示しました。
その際、所管課長、教育長からは「下北沢小学校に通う子どもたちの中で、最も通学に時間がかかる児童は30〜40分」「下北沢小学校の児童よりも長い距離を歩いている児童は他の区立小学校にいる」「初めて下北沢小学校に通う児童の不安感を何らかの形で解消していかなくてはいけないということで、スクールバスを走らせる」との説明がありました(2017年12月18日文教委員会)

ということで、スクールバスの経費が3,600万円/年間、これを最長で3年続けるというのが当初の区の方針でした。

桃野はこの施策には反対の立場をとってきましたが、結局予算案は議会を通過。今後、このスクールバス運行はいつまで続くのかと、その成り行きを注視していましたが、先日7月25日の文教常任委員会で、スクールバスの運行状況、今後のスケジュールについて区から議会に報告がありました。

要点を挙げると。

■スクールバスの運行状況について

・スクールバス利用登録者数は、年度当初(平成30年4月)は81名だったが、平成30年7月20日時点で67名

・7月の1日当たりの平均乗車人数は登校時で39名、下校時で25名(7月20日現在)

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7月は夏休み前で少し、登校日数は短いので、6月の数字から計算すると。

6月の登校日は22日(月〜金と第二土曜日)、その22日毎回、登校時に42名、下校時に24名の児童がスクールバスを利用したとすれば、6月のスクールバス利用者は延べ1,452名。

仮に、タクシーを利用したとするとどうなるのでしょう。

登校時は42名なのでタクシー11台、下校時は24名なのでタクシー6台。朝夕で17台

スクールバスの走行距離は約1kmなので、タクシーに乗ったとしても23区の初乗り運賃410円(1.052km=410円)でOKでしょう。仮にワンメーター上がって490円。

490円×17 台利用で8,330円/日

これを22日間で、18万3,260円。

1ヶ月の経費は18万円ちょっとということになります。(最近は、迎車料金を取らないタクシー会社があるので、迎車料金は加味していません)

スクールバス運行のために予算化された区民の税金は3,600万円ですから、12ヶ月で割ると、300万円/月。

スクールバス=300万円/月

タクシー利用=18万円/月

こんなことから考えても、税金の使い方としては疑問を感じますよね。
(そもそも、スクールバスもタクシー利用も今回の下北沢小学校のケースでは不要だと思いますが)

■今後のスケジュール

・平成30年9月末、スクールバス運行終了。

当初、区はスクールバスの運行は最長3年、一年ごとに運行の可否を判断すると言っていましたが、結局4月〜7月、夏休みも一部運行、9月の6ヶ月でスクールバスの運行を停止することになりました。

この点からしても「最長3年間、スクールバスを走らせます」という当初の政策決定の中で、その適否について区側は十分に検討をしなかったことが見てとれます(繰り返しになりますが、桃野は当初から反対していました)。

さて、気になるのが、スクールバス運行予算の3,600万円。この予算はどうなるのかと所管課(学校健康推進課)の課長に確認すると、予算はとっているが、バス会社との契約は9月までとなっている。残りの予算は減額補正も考えているが、その前に他の安全対策、例えば見守り誘導員の増員なども検討しているとのこと。

前述のブログでもご報告していますが、見守り誘導員はすでに4,800万円/年の予算をつけて、通学路上12カ所に配置済み。区はまだ増員することも考えているんですね。

「安全な通学路」は、もちろん確実に実現しなければいけませんが、そもそも「見守り誘導員をつけないと安全に通学できない通学路」があるとしたら、それは、その原因を根本的に取り除かないければならないのではないでしょうか。

あっちがダメならこっちを。

そんな予算(税金)の使い方のように思え、釈然としません。

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