「期限内にお金が集まらなかった」→「目標金額が近いため、募集期間を延長する」っていう表現が役所らしくて笑った。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
世田谷区では「ふるさと納税」による税源流出が年々大きくなっています。
【ふるさと納税による「世田谷区の税源流失」。平成28 年度は16.5億円、29年度は31億円、30年度は40.5億円!】
世田谷区民が従来、世田谷区に納税していたお金が、どんどんと他自治体に納税されているということ。平成30年度は40.5億円。
「足による投票」という概念がありますね。
住民が、自分にとって好ましい行政サービスを提供してくれる地方公共団体の地域に、住所を置く形で選択することによって、地方公共団体の納税収入等が変動し、地方自治体間の競争メカニズムが発生するという理論である。
(wikipediaより)
世田谷区が、自分にとって好ましい行政であれば世田谷区に住むし、世田谷区よりも別の××区の方が好ましければ××区に住むということ。
でも、今は世田谷区行政への「YES or NO」を、ふるさと納税を通じて示すことができる時代になったと言えるのかもしれません。返礼品の魅力によって、ふるさと納税を行う方も多いとは思いますが「今の世田谷区行政は、あまり応援できない(税金払いたいくない)。」という方が他自治体に納税しているという一面もあるのでは?
さて、世田谷区も税源流出を食い止めようと、幾つかの施策を行っていますが、決してこれもうまくいっているとは言えません。
今日の区民生活常任委員会で報告があったのが、世田谷線の展示車両の塗装に対する寄附が集まっていないという話。
【皆様からの寄附を募集します(宮坂区民センター展示車両の補修整備)】
世田谷区が、世田谷線の宮坂駅前、宮坂区民センターに展示している世田谷線の旧車両。その劣化に伴う、車両の補修整備費用に対する寄附を募集したのですが、期限内に集まったのは目標額の7割程度だったよう。
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「目標金額が近いため、募集期間を延長する」っていう表現が役所らしくて笑ったけど。
でも、多くの方が勘違いされているように思います(区が勘違いさせている?)が、この寄付金が集まろうが集まらなかろうが、展示車両の塗装、整備はやることになっているんですよね。区の予算書にちゃんと載っている事業ですから。
だから寄付金の募集を延長するも何も、延々と募集し続ければいいのでは?(塗装終了後も)と思うのですが、そうはならないのかな。
そして、世田谷区は税金をもって「やらなければいけないこと」「やるべきこと」をやるべきで、「これは寄附金をあてにして実行しよう」という考えは行政の仕事として、なんか雑なんじゃないの?
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