九州電力の「やらせ」は佐賀県知事が発端?!
区民の皆様から、政治や政治家に対する不信感についてお話を伺う日々です。
今度は佐賀県の古川康知事。
新聞各紙の報道を見ると、古川康知事は、玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)の運転再開をめぐる説明番組に先立ち、九州電力幹部と会談。
”原発の再稼働容認の世論形成を促す”発言をしたらしい。
知事は、実質的に原発の再稼働の可否について権限を持つ立場。
その知事が、真摯に地元の声に耳を傾けるべきこの時期に、「再開容認の声も出すべきだ」と発言し、それも「メールやネットもある」とその手段にまで言及していたとのこと。
知事本人も「軽率だった」と言って認めているようです。
しかし、これは軽率という問題でしょうか。
古川知事は、元は東大を出て自治省に入ったエリート官僚です。
「軽率に」そんな発言をするほど、智恵が無いわけではないでしょう。
「再開容認の声も出すべき」という考えがあるのなら、なぜ、そのようにオープンに県民に語りかけないのか。
それも、会談の舞台は執務の場である県庁ではなく、知事のプライベートスペースである知事公舎。
そこで、原発を再稼働したい側に対して、「再開容認の声を出すべき」と話をしたとなればどうか。
県民不在の場で、九州電力と、原発再稼働のシナリオを描いたと受け止められるのは当然ではないでしょうか。
知事は、総理大臣や大臣とは違い、4年間は安定して、県政に大きな権力を持つ立場です。
それ故に、自らを王様と見間違えたのか。
知事が「メールやネット」の匿名性を利用して、県民世論をコントロールしようとしたのであれば、思い上がりもはなはだしい。
この問題の根っこは、原発再稼働への賛成派も反対派もありません。
(朝日新聞8月1日夕刊)


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