限られた区のスポーツ施設を、ルールに基づかず特定の一団体に独占的に貸し出すのはフェアではない
本日のブログは、桃野の一般質問より。
「世田谷区立小中学校の体育館の地域利用ついて」をご報告します。
地域の皆さんが利用できるスポーツ施設はとても貴重です。
サッカー、野球、ラグビーなどができるグランド、バレーボールやバスケットボールなどに利用できる体育館など。使いたい時に使える施設があれば、気軽にスポーツに親しむ場となるでしょう。
本年5月に実施された「世田谷区民意識調査」で“区のスポーツ振興施策に望むものは何か”への答えのダントツ一位は“スポーツ施設の拡充”です。
一方、今月5日に公表された「世田谷区公共施設白書2013」をみると、区が保有・管理する公共施設の現在の総量をそのまま維持するとすれば、今後30 年間で改築・改修に年平均163億円、過去10年間の約1.8 倍の経費がかかるとして、施設を全て維持することは、財政面で非常に困難だとしています。
そのような状況下で、区民の要望にいかに応えるかは今後の大きな課題。
現在、世田谷区では、区立小中学校の体育館などを休日や夜間に地域の皆さんに開放していますが、今、こういったスポーツ施設の利用のルールは区民の皆さんにとって公平公正とは言えないのではないか。
区議会一般質問で取り上げました。
例えば、池尻小学校第二体育館。
この体育館は地域に開放される貴重なスポーツ施設ですが、現在、火曜日と木曜日の夜、土曜日の夜、日曜日の午後と使い勝手の良い時間帯が、毎週特定の一団体に貸し出されています。
区は「学校体育館の学校承認使用枠」について「学校施設の地域利用に係る指針」で「学校の運営に協力している団体による利用で、学校の運営や地域の子ども、子育てに寄与している場合など」に校長の裁量で使用を承認できると定めています。
しかし区が自ら定めた指針から外れた内容で、特定の一団体に優先的に公共施設を使用させ、区民への一般開放枠を著しく制限している現在の状況は速やかに改善すべきです。
更に、この施設は、けやきネットでの利用申し込みができず、開放状況が区民から見えない形になっています。他の学校体育館と同様、けやきネットを使った申し込みに移行すべき。
今の状況では、積極的に一般区民に貸し出すことを阻害しているとも言えます。
これは、スポーツ施設の区民への開放に関する一例ですが、他の学校施設についても区民への開放枠の確保や、開放率などに明確なルールがありません。
特定の団体が、使い勝手のよい時間帯での利用を、独占している例もあるのではないか。
スポーツ施設の利用ルールについて、広く区民の理解を得るためにも、明確なルールをもとにその運用を行なうべきです。
そのような趣旨で質問を行ないました。
区の答弁は「池尻小学校第二体育館は、学校の管理であるにも係らず、他の小中学校の運営方法とは異なっている。今後、改めて基準などを見直すなど検討していく」とのこと。”運営の基準について見直しを検討する”との答弁です。
けやきネットでの申し込みについては「一般開放者の利便性向上とサービスの充実に向け、検討を進める」との答弁。具体的な言及はありませんでしたが、今後の検討状況については引き続き注視して行きます。
そして、区は学校施設の開放について、明確なルール化がされていないことを認めた上で「学校施設の開放の拡充に向けたルール化などの基準づくりを検討する」との答弁がありました。
スポーツ施設の区民利用。
スポーツに親しむ場のルールですから、公平公正に、区民の皆さんの理解を得られる形にしなければなりません。
■区議会ホームページ、「議会中継」はこちら
http://www.discussvision.net/setagayaku/index.html
平成25年第3回定例会、「9月19日(木)収録内容を表示」をクリックすると桃野の質問の様子をご覧頂けます。
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