toggle
世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2025-02-24

「学びの多様化学校」を多様性の外出しにしてはいけない。各学校での取り組みこそ主要施策。

LINEで送る
Pocket

 

世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日のブログも先の区議会一般質問から。

世田谷区が不登校支援の施策として開校する「学びの多様化学校」について。

質問と答弁の様子は以下の動画でご覧ください。

来年度予算案に不登校生徒への支援策として、学びの多様化学校等の開設準備予算、7億4,595万円が盛り込まれました。学びの多様化学校は定員60名ですから生徒一人当たりで見ると大きな予算と言えるでしょう。

一方で世田谷区立小中学校における不登校児童生徒の人数は令和4年度の数字で1540人。学びの多様化学校はいわば区長の”肝煎り施策”であり、区長自身、一生懸命宣伝されていますが、不登校支援の主要な事業として位置付けられるはずもありません。

私は昨年の予算特別委員会で、学びの多様化学校を多様性の外出しにしてはいけないと訴えました。学校に馴染めない子どもたちを1か所に集めるのは、見方を変えれば学校からの外出しです。

不登校支援は、各学校での「不登校の子どもを生み出さない取り組み」こそ主流な施策であるべきなのです。

区は、不登校支援のため、教室に入れない子どもの居場所、リラックスしてマイペースで勉強するなどして過ごせる場所「ほっとルーム」を区立小中学校全90校に設置するとしています(令和6年度で67校設置)。

ところが先日、桃野がある学校でほっとルームを拝見すると、会議室の一角に間仕切りを立てたような狭小空間で、とても子どもがリラックスして学びに取り組める場所とは思えませんでした。

各学校からすれば「区はほっとルームを作れというが、場所が無い、予算もない、人もいないのにどうすればいいのか」と言いたくなる状況になってはいないでしょうか。その結果、アリバイづくりのようなほっとルームになっていないでしょうか。

調べてみると、各学校がほっとルームを設置する場合、区が4万円の予算を配当することになっていました。そして、ほっとルームに「学校生活サポーター」を付ける場合は、予算は時間単価1460円。学校で適切な人を探して配置してくださいと、区が現場任せにしている仕組みもわかりました。

区は学びの多様化学校の開設準備に大きな予算を付けるだけで、本来必要な現場に「人、モノ、金(予算)」を配分していません。これでは学校は困ってしまいます。

桃野は、学びの多様化学校開校という話題性に目を奪われることなく、各学校に子どもの居場所を作り、人員も配置し予算もつけて丁寧に不登校を生み出さない環境づくりを進めるべきと、区に政策提言を続けます。

LINEで送る
Pocket

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です