「世田谷区立中の制服、今春からスラックスとスカート自由選択」の報道について教育政策部長は「事実と違う」と答弁
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
今日は、世田谷区議会の本会議2日目。
桃野は一般質問を行いましたので、今日から何回かに分けてブログでご報告してまいります。
今日のブログは、世田谷区立中学校の制服について。
先日、新聞各紙で大きく報道されていました「世田谷区立中学校では、この春から制服のスカートとスラックスは自由選択となります」とのニュース。
桃野も、えっ、そんなこと始まるの?と報道を見て驚いたのですが・・・
関連ブログはこちら↓
【世田谷区立中学校、「女子中学生の制服、スラックスも選べるよ」というのはいいけれど・・・】
報道については例えばこちら↓
【女子中学生の制服、スラックスも選べるよ 世田谷と中野の全区立中】(朝日新聞デジタル)
今日の桃野の議会質問を通じて明らかになったのは、この記事は事実ではなかったということ。
桃野の質問は以下の内容。
今年4月より全ての世田谷区立中学校で女子がスラックスを選択することも含め、自由に標準服を選べるようになると、1月30日の朝日新聞など新聞各紙で大きく報道されている。
区の現時点の議会答弁では、女子のスラックス着用は各校の個別相談で対応する、標準服のカタログから男子用、女子用の表記をなくし生徒が学校へ相談・選択しやすくする方針と理解していますが、そうではないのか。報
道が正しいのだとすれば、大きな方針転換でありながら、なぜ文教委員会で報告されないのか。
区の説明は以下の内容
今春より全世田谷区立中学校において、標準服のカタログ等の記載に、男女の標記を用いないことなどの工夫をし、様々な生徒の思いに寄り添って、学校への相談や選択をし易くする取組を中学校校長会と連携して行ってきた。
取材には対応した。女子生徒のスラックス着用について、これまでも各学校において個別相談に応じて対応してきた。今後も従前と同じ。大きな方針転換ではない。
えっ。。。驚きの答弁です。
産経、読売、毎日、朝日、東京、新聞各紙そろって「4月より全ての世田谷区立中学校で女子がスラックスを選択することも含め、自由に標準服を選べるようになる」と報道しています。一社だけなら何か取材の行き違いがあった可能性もあるかなと思いますが、主要各紙が全部間違うってことありますかね。
やってないことを、いかにもやっているかのように、何かを先進的に世田谷区が取り組んでいるように「間違った説明を」したということでは無いんですか?
そう言う趣旨で質問すると、区の答弁は「報じられた趣旨については、報道機関の対応なので、定かではない」「報道についてはニュアンスが違う」と何か記者が勝手に間違ったとでも言いたげな答弁。
そんな5紙そろって間違いますかね。。。取材を受けた側がきちんと対応しなかったと考えるのが妥当じゃないかな。
さておき、桃野は報道通り、世田谷区も制服の選択をスラックスかスカートか完全に自由にすればいいと思うんですよね。なんでいちいち、私はスラックスを選びたいけど良いですか、なんて学校に相談しなければいけないんでしょう。
スラックスを選びたい生徒はスラックスを選ぶ、スカートを選びたい生徒はスカートを選ぶ。もしくは天気やその日の予定、気分に合わせてどちらも利用したいならそれでも良いじゃない。
なんで、そんなことを申告、相談しなければいけないのかその理由がわかりません。今日区からは例えば「性的マイノリティへの対応は制服だけじゃない密にコミュニケーションをとらなければいけないから相談してほしい」みたいなことを言ってましたが、それは本当に現実的なんでしょうか。
まずスラックスをはきたい理由なんて「はきたいから」で良いと思いますが、相談を必須のステップとするなら、その過程で「なんでスラックス選びたいの?」って先生が聞くってことになりますよね。
そこで「私は心は男性なのでスカートが嫌なんです」って答えなきゃいけないんでしょうか。それを例えば新入生、新学期など、信頼関係も何もできてない先生に生徒が言えるか、言うべきかって話です。
どうも世田谷区の性的少数者への配慮って、考えが浅いと思うんですよね。
それに、スラックスとスカートの自由選択ってそんな大げさなことでも無いと思うし。「スカートは寒いから嫌いです」でも良いと思うのですが、世田谷区長、教育長含め、世田谷区の制服に対する考えはどうも桃野とは全く違うようです。
質問の様子は世田谷区議会のサイトでご覧ください。
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